File:NDL8929879 和漢太平春駒 2巻.pdf
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Summary
[edit]和漢太平春駒 2巻
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| Title |
和漢太平春駒 2巻 |
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| Publisher |
刊 |
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| Description |
装丁 : 和装 |
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| Language | jpn | ||||||||||||||||||||||||||
| Place of publication | JP | ||||||||||||||||||||||||||
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| Subject | 青本 | ||||||||||||||||||||||||||
| Abstract | 青本、合1冊（上下）、題簽欠。柱題「はるこま」、各冊初丁枠上の商標および画工名なし。第1丁表に「ましば久よし公ちやうせんぜめをつゝりて和かんのこま立として（略）太平春駒と名つけける」とあり、当館本の表紙の打付書「和漢太平春駒」はこれに拠った題名と判る（正しくは漢は韓か。本文は唐とする）。他に大東急記念文庫本があり、青本、合1冊で西宮による改題の題簽「新版／春駒／魁座敷軍法 上」を有する。初印は版元も刊年も不明ではあるが、大東急記念文庫本の題簽の意匠「卯の字繋ぎ」から西宮の求版後印は寛政7年（1795）と推定され、同じ意匠の別作品から初印は山本と推定される。当館本も各冊初丁枠上の商標がないので、大東急記念文庫本と同じく西宮の求版後印本であろう。（内容）第1丁表に幕の下で将棋盤を中に対座する裃姿の二人と、軍配を持って立つ若者を描き、真柴久吉の朝鮮攻めを和漢（韓、唐）の駒立てとし、王将真柴以下12名が夫々将棋の駒を旗印に付し、香車が着到を付ける。日唐両陣盤上の戦となり、日本の角行（加藤）の朝比奈流の門破りなどあり、優勢に経過し唐王に降参を迫って終わる。この作品の面白さは、将棋用語を鏤めて物語を進展させる所にある。将棋用語は上冊で17箇所、下冊で21箇所くらいあり、当時の読者も楽しんだのであろう。以下に、漢字を当て（「此」は仮名にし）、現代仮名遣いに直し、句読点、鈎括弧、場合によって発言者を補って、1丁裏2丁表以下の全文を掲げるので挑戦して頂きたい。（上）1丁裏2丁表＝諸軍勢駒立して戦評定する場面。王将（真柴）「先ず手前の道を開けよ」、金将（本田頭）銀将（片桐）桂馬（吉良頭）「先ず王を囲いましょ」、香車（石川頭）「対馬とは愚か／＼」、角行（加藤虎之介）「先ず一番にこの清正／＼」、金将（木村）銀将（石田頭）「鎧下が先陣に進みましょ」、桂馬（浅野）香車（丹羽頭）飛車（名なし）「角を換えて御攻めなされ。居飛車は得物じゃ」。香車着到を付ける。2丁裏3丁表＝「象戯」の旗を掲げた盤上城の櫓で唐兵が遠眼鏡で見張る場面。唐土の盤上城よりも駒立をして日本を攻めんと遠見をし居る。早、日本勢押寄せしかば俄に王へ申し上げて用意をなしける。（唐兵）「あれ／＼飛車道をつきかけたは、油断はならぬぞ」。3丁裏4丁表＝右方から押し寄せた日本軍と防戦する唐軍の場面。金将「この本田が日本の青竜刀を振舞うて見せ金じゃ」、飛車「うぬらを打ちひしゃいで唐の玉に見参いたそう」、香車「この丹羽が一番尻をつかまつろ」、唐王将「まず陣をかそへ／＼」、唐香車「鬼しゃかんに続いて貴奴は飛竜の勢いじゃ」「あいつに勝つ助言を聞きたい」、（倒れた唐兵）「することないとて端の歩兵をつき出してえらい目に遭わさるる」、（逃げる唐兵）「随分敵を成りこますな」。4丁裏5丁表＝鎗戦に抵抗する唐兵、唐の金将銀将が逃げる場面。（逃げる唐金・唐銀）「王がこまいというに悲しや／＼」、金将（石田）「この石田が癖でいずれのせき（関、席）でも飲んで功名は手覚えじゃ」、（石田へ酒を注ぐ歩）「石田で無ふて石御器じゃ。すこし相がしたい」、銀将「唐人めらをこの銛（もり）にまちごま。一ツ兵も逃がさぬぞ」、（唐兵）「とうきょう（唐香か）の鑓先を受けてみよ」、桂馬（木村の頭）「おのれ突きくじしてこまそ」。5丁裏＝高飛びして逃げようとする唐桂馬を日本の銀将が背負い上げて止める場面。唐桂馬「持ち駒も頼りにならぬ、この人は堺町の力持ちじゃ、みなきつい／＼」、銀将「桂馬の高上がり身共がさせぬ／＼。たわごとぬかさずと降りて平伏せよ」。（下）6丁表＝日本の桂馬（石川）が唐兵を石子詰めにしようとする場面。桂馬「この石川が石子詰めにしてくれよう。この振り駒めら覚悟ひろげやい」、（唐兵1）「唐土のぶさんまいでは叶わぬ／＼」、（唐兵2）「（敵役の歌舞伎役者）宮崎巴十であたゝ／＼／＼／＼。あてこともない」、（唐兵3）「あゝごめん／＼挟み将棋の小供衆ても日本はえらい／＼伊達蔵ではないか／＼」。6丁裏7丁表＝角行（加藤）が唐王と唐飛車を諸手に捉える場面。唐飛車「こちとも武芸はたしなんでいれども日本のさしかけには、いかな／＼」、唐王「将棋の駒ではのうて博多独楽じゃそうな、そんなら松井源水へ頼むからこゝを放しな」、角行「この加藤が諸手で掴んだからは覚悟ひろげ、こゝは一番めの大詰ときた、うぬらが命は暫くのうち預けた、早く立去れ」、唐王「竜でも飛車一手に受けおったか、無念／＼」。7丁裏8丁表＝日本流の焙烙火矢を打ちかける場面。銀将「この片桐が見込んだからは逃さぬ、手見せ金／＼」、桂馬「浅野がそうけいの手詰を見おれ」、（唐兵1）「岡目八目でも成りこみおっては敵わぬ／＼」、（唐兵2）「片馬までは違いはせまい」、（唐兵3）「口惜しや三ン手先が見えなんだ」。8丁裏9丁表＝角行（加藤）の門破りの場面。軍兵おたまきに攻め寄せる。角行「加藤が日本の朝比奈流を見よ。開門なくばこの通りじゃ」、（歩）「きつい詰め物じゃ」、（唐兵1）「将棋倒しか。ふおん／＼」、（唐兵2）「袖飛車で櫓を崩すぞ」。9丁裏10丁表＝唐将の耳を削ぐ場面。金将「まず金を討って飛車を取ってこまそ」、（組伏せられた唐飛車）「はゝア、これは粗相／＼、助言はないか／＼」、桂馬（木村頭）「我らもこれから成りかけよう」、唐銀将「卑怯働くな」、（歩）「小股とっても勝が手柄じゃ」、金将（石田頭）「うぬらに果報のつかぬように皆耳を削ぐぞ」、唐金将「耳が無うてはちょとさけられまい、鼻になされて下さりませ」。10丁裏＝唐王に降参を迫る場面。王将（真柴久吉）「大王めが本の狛犬の蹲ったようじゃ」、竜馬（加藤虎之介）「これが本のみやこ詰めじゃ」、金将（小西弥十良）「王の一手見せてこまそう。その代わりに降参せい」、（唐王）「もはや一手も出ませぬ。ごめん／＼」。（木村八重子）（2023.3） | ||||||||||||||||||||||||||
| Date Accepted: W3CDTF | 2015-01-14T11:59:48+09:00 | ||||||||||||||||||||||||||
| Extent | 1冊 ; 18cm | ||||||||||||||||||||||||||
| Material Type | Book JapaneseClassicalBook | ||||||||||||||||||||||||||
| Date Digitized: W3CDTF | 2014-03-28 | ||||||||||||||||||||||||||
| Title Transcription | ワカンタイヘイハルコマ | ||||||||||||||||||||||||||
| Source Identifier: NDLBibID | 000007328263 | ||||||||||||||||||||||||||
| Type: kotenType | 古典籍資料（貴重書等）-その他 | ||||||||||||||||||||||||||
| Call Number | 208-445 | ||||||||||||||||||||||||||
Licensing
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