File:倉敷市 用水路-08 下庄地区（旧・庄村）.jpg

日本語: 川幅の広い基幹水路が、直角に右側に曲がっている荒れた水路を掘り下げて、大規模な改修工事中の風景。

基本的には、画像の上側（南側）から流れて、撮影した足元の石垣（宅地跡）にぶつかり右側に流れているので、石垣の左側護岸には長年に渡り相当な水圧が掛かり続けていた。 この影響で通常の水田がある左側護岸は、従来からの木杭と薄板の仮設護岸でしのいでいた。しかし、水流の関係で特に損傷が激しい左側中央部分は、市役所より希望者に支給され続けていた補修用板が、平成の中ごろより従来の厚みと比べて半分程度となった粗末な支給資材で補修しても、複雑な水流で直ぐに朽ちると言いう状況が続いていた。

さらに、この水路は北部の上東地区へ送水する複数の基幹水路の一部でもあり、土砂流入による水量の不安定を防ぐためなどの特殊事情により、特に崩落の激しい部位の数メートル区間に渡って矢板（鉄板の杭）を打ち込んで、応急的に護岸崩落を防いでいた。

また、画像上部の大型Ｕ字溝状に完成している水路上部で、左右壁の間に数本のパイプを横たわらせているのは、この水路の幅が広すぎて既製品の大型Ｕ字溝製品が無いために、Ｌ字状の護岸を左右岸に設置して、その間の数メートル間口床面は現場で直接生コンクリートを流し込んで、大型Ｕ字溝状の水路を建設している。このために、床面のコンクリートと両側のＬ字状護岸が固定するまでの間、水路幅に突っ張り棒状のパイプを設置して、左右の護岸外側に新たに投入したカラシ色土砂の土圧で、Ｌ字状護岸が水路内に倒れない様に補強している。

この水路も、北方向の上東地区へ送水の基幹水路となるために、この様な大掛かりな工法が採用されている。